【防災】防災バッグは意味がない!?

はい。こんにちは。豊です。

様々な意見があると思いますよ。でもだからこそ、あえて言いますが、「防災バッグ」という状態で防災グッズを持っている状態というのは、実際現実的に考えると、「全く意味がない」のです。


どういうシーンで使うのかを考えて見る

さて。防災バッグというのは、様々な人が様々な事を言っていますが、ぶっちゃけ「どのタイミングで」使うのかというのが語られていることはほとんどありません。

でもみなさん、冷静になってよく考えて見てください。

防災バッグを「持ち出す」のは、いつなのか。


地震などが発災した「直後」というのは、まず身の安全を確保することが優先だから、防災バッグは「触ってはいけません」。防災バッグを取りに行く間に怪我をする可能性が高いからです。

本震が収まり移動できる場合、その場にいることが危険であればまず「避難場所」に避難します。実はこの時も「防災バッグを持って行きません。」それよりも、いつ余震が来るかわからないため早く避難することの方が大事になるからです。飛行機なども同じですね。飛行機なら避難時手荷物すら持てません。

では、いつ持ち出すかというと、発災後ある程度本震と強い余震がおさまった段階で、

1、「一旦自宅に戻ることができ」

2、「自宅で避難し続けることが危険であると判断される場合」

3、「避難所に避難する」

このときに初めて持ち出すんです。

もし被害が軽ければ、自宅にいるわけなので、自宅にあるものは壊れてなければいくらでも使えるわけです。

逆に被害が大きく、家が倒壊や半倒壊して中に入れないようであれば、他の備蓄と同様引っ張り出すことが危険で困難になるわけです。


必要なものを「持っておく」ことは大事だけれど、

それを「どこに」「どのように」保管するかにおいて、防災バッグにまとめておくメリットはほとんど皆無なんですね。



都市直下型地震は「自宅避難」が基本。防災バッグに入れておく必要がない

東京の都心部に住んでいる人の場合、直下型地震がおきてもほとんどが「自宅避難」となります。なぜなら、避難所に「入りきれない」から。だから、持ち出す先がないんですよ。自宅にいるのだから、賞味期限がいつかわからなくなるようなカバンにまとめておく必要はないわけです。

問題なのは、「昼間出勤」しているときに被災することであって、防災用品はその時に必要になります。つまり、防災バッグをおいておくとしたら会社であって、それも「帰宅」するまでに必要なものがあれば良いことになります。

また、通勤途中などであれば、会社と自宅の間で交通機関がストップします。この時には、「普段持ち歩いているもの」だけで、会社もしくは自宅に「徒歩移動」しなければなりません。距離にもよりますが、必要な水と少しの食料、また夜間停電のためのライトと歩きやすい靴。これに冬であれば防寒着とタオル。こういったものは防災バッグではなく、「いつも持ち歩いていないと」意味がないわけです。

結局、自宅に「防災バッグ」としておいておいても意味がないわけです。


副都市での地震でも、ほとんどの人は「自宅に戻れる」

副都市の場合だと、避難所に入れる可能性も高くなりますが、築の浅い建物に住んでいる場合であれば、建築法で潰れる家が「そもそも建てれない」ので、家は酷くても半壊程度で十分に中に入れます。実際に被災し避難所にいた多くの人は、日中は自宅に行って片付けをしたり、使えそうなものを持って帰ったりして往復しています。つまり、何度も家に取りに帰れるのです。

防災用品は家などに「ちゃんと持っておく」ことは大事ですが、100均で壊れやすいものや賞味期限のわからないものを小さくカバンにまとめておくよりも、そういったのもの日常から使っておき、いるものをふだんから「まとめておいておく」ことの方が効果的と言えるわけです。


津波・土砂災害では、「探す時間」が命取りになる。

津波の危険性がある場所の場合だと、津波というのは警報が「出た瞬間」から避難を開始しなければなりません。下手すると防災バッグを「探している」間に津波がきます。この場合は、「とにかく1秒でも早く逃げる」事が大事になるわけです。その際に備えるのであれば、玄関などの「家から出る時必ず通る場所」に、最低限の現金、ライト、防寒着などを配置しておいて「とにかく逃げる」ときにサッと手に取れるものしか「持たない」ことが大事になります。つまりこの時しまいこんでしまう防災バッグは「リスク」でしかないのですよ。

土砂災害を見ても、逃げれるのであればとにかく逃げる事が先決。こちらは警報がない場合が多く、タイミングが読めません。いつ崩れるかわからないタイミングでなにかを「探す」とか忘れたからと「一旦家に戻る」というのが最大のリスクになってしまうわけです。

津波や土砂災害などを想定するのであれば、「持ち出す」のではなく、備蓄そのものを「安全な場所」にしておく事を考えないといけないですよね。


火災では「近隣は燃えない」から現金とスマホがあればいい。

阪神大震災の時は火災による被害が非常に大きかったですが、ここ数年の建築法で、「燃えない」家でないとそもそも新築する事ができないのです。東京であれば、ごく一部を除いては、都市丸ごと延焼するということはありません。(リスクが残っているところはハザードマップでわかります。)

つまり、火災の場合は「近郊は無事」な事が多いわけです。食料や水、住居や衣服などは「現金」があれば手に入るわけで、街灯も付いているからライトすらもいらないです。


風水害は、荷物をまとめる時間が十分にある。

風水害の場合は、基本的に起きる場所は条件毎にわかっており、半日以上前から気象予報が出ているので、「準備する時間」が十分に取れる災害です。また、いつまで避難すべきかも気象予報でわかります。対象の地域に住んでいるのであれば、家の前の溝を掃除するとか、濡れて欲しくないものはなるべく高い場所に移動するとか、土嚢を積むなど、風雨が来る前にやっておくことも十分にできます。また、避難中に必要なものを「その時にまとめる」だけの時間があります。

あらかじめ防災カバンにものを入れておくのではなく、台風などの普段からリュックを使うようにして、予報が出るたびにその準備をするという「練習」をしておいた方が良いわけです。


その他の災害においてはどうか

例えばコロナウイルスのようなパンデミック、またこれに乗っかった間違った情報の流出であるインフォデミックなどは、避難する先は「自宅」であるし、外に出ない方が良いのだから防災カバンの出番はないわけです。

竜巻などは今の所まだ発生例は少ないですし、これもとにかく逃げるのが先決になります。


防災バッグは「リスク」の方が高い

結果的に、「築が古い家」でない限りは、「防災バッグ」を準備したからといって、実はなんの備えにもなっていないのですよね。また、そもそも壊れない燃えない家に住むことの方がよほど良い防災対策と言えます。

本来「どこで」「なんの災害」にあうかによって、必要なものとその量が変わるわけなので、「自分にはどういう状況になることが考えられるか」をまず想定しないといけないはずなのです。そして、普段の生活のなかで必要最低限のものは持ち歩かなければ意味がない。備蓄品も賞味期限がきれていてはこれも意味がない。これもどれぐらい普段から「使っているか」が大事になります。

防災バッグを用意したことで「思考停止」している場合ではないのですよ。私は実はこれが一番危ないのではないかと思います。

また、しまいこんでしまい「探す」時間で避難が遅れるリスク、「取りに行く」際に二次災害に会うリスク、過剰「重さ」によって無駄な体力を消耗するリスクなど、増えてしまうリスクはたくさんあります。

さらに、買っておいているだけでは「賞味期限切れ」とか、いざ使おうと思っても「使い方がわからない」などの本末転倒な状態に陥ることは想像に容易いでしょう。


これを読んでいる皆さんは是非とも、思考停止することなく、しっかりと自分のリスクを見た上で、それに合わせて防災用品をコーディネートしていただきたい。

具体的にどうやって見ていったら良いかは、セミナーなどや、別の機会にお伝えします。

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